実を言いますと、若い頃ポルシェにはあまり興味がありませんでした。
敷居が高く、接する機会が無かったのが原因だったのかも知れません。
又、あの独特のボディースタイルも美しいとは感じられませんでした。
ここでのポルシェとは911の事ですが、同じ空冷エンジンを積んだモデ
ルでも、ミッドシップにアレンジされた914やら、水冷の諸モデルには
更に疎遠でした。
そんな状態だった私に「乗ってみない?」と言って下さったのが L.A.
で家族ぐるみのお付き合いをしていた藤井さんという方で、蚤の市で
ガラクタを商う事から始め、中古衣料の日本への輸出・小売りで成功
された方なのですが、車、特にポルシェが好きということでもなく、
限定生産車・・・という事で、取り敢えず買ったとの事でした。
この89年モデルのロードスターを、私に丸1日貸して下さったのが、
確か92年の末頃だったように記憶しています。つまり3年が経っていた
訳ですが、オドメーターの方は1万マイルにもなっていませんでした。
先ず座っての印象は...
・狭い
・イグニッションキーが左側なので戸惑う
・幌はかけたままでしたがどのミラーも見難い
・何となく古風
そして走っての印象は...
・慣れるのに30分位もかかってしまった事
・慣れたあとの人車一体感
・気持ちを揺さぶる加速と排気音
・水すましのように良く曲がるコーナリングの楽しさ
・ブレーキが特段に強力なこと
・ボデーが全くきしまないこと
・回転半径がやたら大きいこと
等でした。
MBZ380SLやマツダロードスターには日常乗る機会が多かったのですが、
ポルシェはそれらと全然違う乗り物でした。俄然興味が湧いて、早速
調べてみた911についての知識と、その後に仕入れた知識のサマリーが
下のようなものです。読者の方々にはもっと詳しい方が少なくないと
思いますが、ちょっと書かせていただきます。
【 ポルシェ911は4世代に大別できること 】
初代911は、64年にそれまでの356から全面的なモデルチェンジをされ
生産開始となり、空冷6気筒130馬力のエンジンを積み、ナロー(Narrow)
と愛称されながら、現在でも根強いファンが少なくないこと。
2世代目は、米国の安全基準に適合する為のいわゆる5マイルバンパー
装着等の変更が加えられた930。俗称ビッグバンパーで74年のデビュー
3世代目は、90年モデルからとなる排気量3.6リッター、ツインイグニッ
ション化等々の手が加えられた964。
そして94年、4世代目のモデルからはリヤサスがマルチリンクとなり、
タペット調整から解放される油圧タペット採用のエンジンや、細部の
シェイプアップにヘッドライトの形状が大幅に変更された993が発表
されるに至っています。
そして、97年に生産が終えられた993まで、実に30年以上も基本設計
を変えずに、ひたすら改良が加えられてきたこと。
因みに95年モデルのカレラ4(993)のエンジンは、3.7リッター285馬力
となり、当初2.0リッター130馬力から出発したパワーユニットの進化
だけを見ても、感心するものがあります。
さていきなり話は飛びますが、過程は次回にご紹介するとしまして、
私が今乗っている993は、ティプトロニクスと呼ばれるA/T付モデルで、
10,500km走行した2年落ちの中古車を購入したものです。更にそれから
2年半が経過し16,000km程走りましたが、ポルシェにはつきもののよう
に言われる故障は、今のところ何も起こっていません。
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